個別指導塾のイメージは家庭教師!?  個別指導塾のメリット・デメリットや裏側をまとめます

学習塾というものが一般的になり、中学生にもなると過半数の子供たちが塾通いをしていると言われる現代の日本では、街を歩けばあちこちに学習塾を見つけることができますね。
大手から個人経営の小さな学習塾まで、意識して探してみると、「ここにもあそこにも塾があるのか!」と、まるでコンビニエンスストアを見ているような気分になります。

そんな中で、近年よく見かけるようになったのが、「個別指導」という看板を掲げている学習塾です。

業界大手と言われるのが、家庭教師のトライでお馴染みのトライ。
個別指導塾の形で、完全マンツーマンの個別教室のトライを展開しています。

【参考記事】個別教室のトライは、「個別指導」のクオリティをとことん追及した個別指導塾

個別指導塾のイメージは家庭教師

個別指導塾とは、文字通り生徒を個別に指導する塾で、従来の講師が複数の生徒の前に立って行う講義形式の塾とは指導スタイルが全く異なります。
講師は生徒の隣に付いて近い距離で指導を行うので、基本的に黒板やホワイトボードへの板書というものはありません。

イメージとしては「家庭教師」です。家庭教師は先生が自宅に来て、マンツーマンで生徒を指導しますが、個別指導塾では生徒が塾に通い、塾にいる講師に個別指導を受けることになります。

個別指導塾の教室の特徴

個別指導塾の教室は、広い空間に机と椅子が並び、細かく仕切られていくつものブースに分かれているのが一般的です。
そこで個別指導が行われるのですが、分厚い壁に遮られているわけではないので、近くで別の生徒に指導が行われていれば少しの声は漏れ聞こえます。あいているブースは自習スペースとして塾生が利用できるようになっている個別指導塾が多く、なかには教室とは別に自習スペースを確保している個別指導塾もあります。

自習の際も、指導中でない講師がいる場合は、質問などに対応してくれるようですね。

個別指導塾の最大のメリットは自分のペースで勉強ができる

 

個別指導塾の最大の魅力は、まず家庭教師と同じように、質問がしやすく自分のペースで勉強ができるところです。
苦手なところを徹底的に指導してもらったり、学校の授業でわからなかったところ等があれば塾の講師に質問することもできるので、苦手教科の克服や学校の授業の補習にも向いています。

また、しっかりとした指導カリキュラムを持っている個別指導塾であれば、受験対策などにも十分に対応できるでしょう。個別指導塾というと、勉強が苦手な子や苦手教科を克服したい子などに特に向いているという印象だった時代もありましたが、今は難関校受験に力を入れている個別指導塾も多く、受験対策こそ個別指導塾という選択をする子も多いようです。

個別指導塾のデメリット

しかし、個別指導塾にはデメリットもあります。他の生徒と机を並べて勉強することは、モチベーションを上げる、競争心を高めるなどの良い影響が得られるのですが、個別指導塾ではそれがありません。自分のペースで勉強できるということは大きな魅力でもあるのですが、一歩間違えると勉強に対する甘えが出てきてしまう危険性もあるので注意が必要です。親御さんの目線からお話をすると、費用の面も一つのデメリットと言えそうです。個別指導塾は通常の学習塾よりも授業料が高いというのが一般的です。

また、個別指導塾の大きな落とし穴と言えるのが、「個別指導塾はマンツーマンであるとは限らない」という点です。完全1対1の個別指導塾がある一方で、講師1対生徒2、場合によっては生徒が3人、4人などの指導スタイルを持つ個別指導塾も数多く存在します。

個別指導塾はマンツーマン?

もちろん大抵の場合、1対1よりも1対2以上の指導の方が費用が格段に安いのですが、1対2以上になるとどうしても指導を受ける時間が減ってしまったり、指導の質が落ちてしまうことも考えられますから、「個別指導塾」に期待していたクオリティが十分に得られないということもあります。

成績UP、苦手克服、受験対策のための、大きな選択肢の一つとなった個別指導塾。
集団授業が苦手な子や、先生に質問などをするのが苦手な子にとっては、とても魅力的な学習塾です。しかし、個別指導塾だからこそ気をつけなければならないことや、起こりがちなトラブルというものも無いわけではありません。お子さんにとってベストの選択をするためにも、個別指導塾についてしっかりと知識を持ち、良い塾を選ぶ目を養うようにしたいですね。

もう少し詳しくまとめていきますね。


増えている個別指導型の学習塾

「個別指導」という看板を掲げる学習塾をよく見かけるようになりました。
従来の学習塾は、学校と同じように講師が複数の生徒の前に立ち、黒板やホワイトボードを使って「講義」をするという形式だったのですが、個別指導塾とはその名のとおり、一人一人の生徒を個別に指導する学習塾のことです。

個別指導塾のメリット

個別指導塾にはどんなメリットがあるのかというと、まず講師が近くにいてじっくりと指導してくれるので、質問などがしやすく、わからないところを理解できるまで徹底的に勉強できるという点が挙げられます。

また、体調不良やその他の理由で欠席してしまったとしても、休んだ日の分の内容を別の日にきちんと教わることができます。日数の上限や期間の制限こそあれ、「振り替え授業」ができるところも多いですね。「自分のペースで勉強ができる」、これが個別指導塾の最大の魅力と言えるでしょう。

個別指導塾のデメリット

反対に個別指導塾のデメリットはというと、まず授業料が割高になってしまうことです。また、周囲に仲間やライバルやいないことで、モチベーションや競争心が高まらないという点も、人によってはマイナスに働くでしょう。自分のペースで勉強できるということは、魅力でもあるのですが、自分に対する甘えが出てきてしまうという危険性もあるので、注意が必要です。

1対1、もしくは1対2といったような個別指導スタイルの勉強をすることは、苦手教科の克服や基礎をしっかりと身に付けるためにも有効です。
ただ、メリットだけでなくデメリットの部分もよく考慮して、うまく長所を活用できるように講師や教室長とよく連携して勉強を進めていきましょう。

個別指導塾の指導内容について

さて、個別指導塾では、実際にどんなふうに指導が行われるかについてお話していきましょう。

一般的な個別指導塾では、大きな教室の中が細かいブースに区切られていて、各ブースで個別指導が行われます。分厚い壁で仕切られているわけではないので、当然ながら他の講師と生徒の声も多少は聞こえます。もちろん大声を出すわけではないのでさほど気にならないレベルだとは思いますが、少しの物音や話し声でも気になって仕方がないという子の場合は、順応するのが少々難しいかもしれません。

個別指導塾の学習カリキュラム

勉強する内容については、基本的に塾が用意するカリキュラムに添ったもので、教材も塾のオリジナルのものや、塾が指定したものを使用します。これは家庭教師と個別指導塾の相違点でもあります。もちろん個別指導である以上、学校の授業内容や宿題、自宅学習で使用している問題集などでわからなかった部分を質問したりすることも可能です。ただ、マンツーマンではなく1対2以上の指導を受けている場合は、質問できる時間に制限が出てきてしまうことがあるので注意が必要です。

個別指導塾には自習スペースがある

また、個別指導塾では、通常の指導スペースの他に自習スペースを持っている教室があるので、自習スペースで学校の宿題をしたり試験勉強をしたりして、わからないところがあれば授業時間外の講師に質問できるという所も多いようです。
また、自習スペースを持たない教室においても、指導スペースの空きブースを自習に使える場合が多いようですね。自宅や図書館などではあまり集中できないという子は、個別指導塾の自習スペースや空きブースをよく活用しています。

(もちろん、塾によって異なりますので、詳細はここにお問合せ下さい)

個別指導塾は家庭教師に近いイメージ

「個別指導」「マンツーマン」と聞くと、まず思い浮かぶのが「家庭教師」なのではないかと思います。

実際、集団授業には向いていないため家庭教師を付けようかと考えていたところ、個別指導塾の存在を知って、そちらに通うようにしたという子の話もよく耳にします。では、個別指導塾と家庭教師の違いとは、どのような点なのでしょうか?

個別指導塾と家庭教師の違い

まず大きな違いといえば、「塾に通う」か「先生が自宅に来てくれる」かという点ですね。
どちらが良いかというのはお子さんの性格やライフスタイルによって変わってきます。自宅では集中できない、塾に通うことでメリハリができるという子は個別指導塾の方が向いているでしょうし、通うことが苦痛であったり、部活動などで忙しく通う時間がないという子には家庭教師の方が都合が良いでしょう。

また、家庭教師を迎えて自宅で勉強することで、自分の部屋で勉強することが習慣づくというケースもあります。また、個別指導塾であれば一緒に授業を受けるわけではなくとも周囲に仲間がいるということで、少なからず刺激を受けられるというメリットもありますね。友達ができて塾通いが楽しくなり、勉強が嫌でなくなるということもあるでしょう。しかし、周囲に人がいることでかえって気が散るという子もいるので、一概に良いとは言えないものです。

個別指導塾が持つ受験や指導ノウハウについて

よく言われるのは、塾の方が受験などに関する情報や指導ノウハウを豊富に持っているのではないかということですが、大手の家庭教師派遣会社などでは塾と同等の情報やノウハウを持っていることもあります。いずれにせよ、お子さんにはどちらが向いているのか、どちらがお子さんの目的に合っているのかをよく見極めて選ぶようにしたいですね。

個別指導塾は、一人一人の生徒に個別指導を行う塾ですから、当然ながら一つの教室には通常の塾よりも多くの講師が所属しています。個別指導塾の一教室では、何十人、場所によっては百人単位の塾生を抱えています。その生徒たちに個別指導できるほどの講師の頭数を確保するのは、果たして可能なのでしょうか?個別指導塾では、どのように講師を集めているのでしょうか?

個別指導塾の講師はアルバイトの大学生が中心!?

実を言うと、個別指導塾の塾講師で最も多いのはアルバイトの大学生です。こう言ってしまうと不安を抱かれる方も少なくないのではないかと思うのですが、当然ただ採用して指導を学生アルバイトに丸投げしているというものではなく、講師の育成などを塾側がきちんと行っています。ただ、教室の所在地によってどこの大学の学生講師が集中しているとか、教室長よって講師の育成や管理のやり方にばらつきがあったりだとか、少なからず良し悪しが出てくることは否定できません。

それならば偏差値の高い大学に近い教室に通えば、優秀な大学生に教わることができるのではないかと思われる方もいるでしょう。

確かにその場合高偏差値大学に在籍する講師に教わる可能性は高くなるのですが、学力と指導力はまた別物なので、結局は実際に指導を受けてみてお子さんがどう感じるか、お子さんの成績がどう変化していくかを注視しながら良し悪しを判断していくしかないでしょう。

個別指導塾選びのポイントは講師との相性

このような事情から、いわゆる「難関校」と呼ばれる学校への合格を目指しているような場合には、個別指導塾を選ぶ際には少し慎重になるべきだと言えますが、難関校受験を専門としている個別指導塾なども存在していますので、個別指導塾を選ぶ際には、お子さんの学習目的に相応の指導が期待できるかどうかをしっかり見極めて選ぶと良いでしょう。

個別指導塾に通うことにした時、気になることの一つが「講師との相性」だと思います。マンツーマンあるいは1対2や3で個別に指導を受けるわけですから、講師との相性は通常の学習塾や学校よりも重要になってくると言わざるを得ません。

先生との相性が生徒の成績を決める

いわゆる「先生」と生徒の相性については、意外にも成績に大きな影響を与えるも重要ポイントですので、軽視することはできません。

お子さんが「先生が嫌い」などと言うと、子供のわがままであると感じてしまう方もいるかもしれませんが、先生が苦手で成績が思うように伸びない、授業が理解できないということは、よくあることです。この場合の「苦手」とは、好き嫌いだけではなく、声のトーンや抑揚が聞き取りづらい、先生の教え方が合わない、授業のテンションが何となく受け入れられないなど、様々な要素を含めてのことです。

ほとんどの個別指導塾では、講師・先生の変更は可能

大抵の個別指導塾では、講師・先生と生徒の相性がある程度重要であることを十分に認識していて、どうしても合わないと感じた場合には変更ができるようになっています。ただ、もちろん一個別指導塾の一教室に所属する講師には限りがありますので、そう頻繁に変更できるものではありません。しかし、お子さんが苦痛に感じている、成績が伸びるどころか落ちているなどの顕著な問題が生じたときには、速やかに講師・先生の変更について相談するようにしてください。

個別指導塾の教室長と合わないケースも

また、講師ではなく教室長と合わないというケースも想定されます。

教室長は文字通りその教室を統括する長であり、直接生徒に勉強を教える講師ではないのですが、進路相談やカリキュラムに関する相談を受けたり、講師不在の時には学習内容の質問を受け付けている教室長もいます。接点は少ないにせよ「教室長に会いたくないから塾に行きたくない」というような事態にまで発展した場合は、教室を変更するなどの対処も必要になってくるでしょう。

個別指導塾はマンツーマン?

個別指導塾というと、無条件で「マンツーマン」の指導をイメージする方も少なくないと思いますが、実はマンツーマンではない個別指導塾というのも存在します。

具体的には、講師1対生徒2、講師1対生徒3、場合によっては講師1対生徒4というようなケースもあるようで、ここまでになるともはや「個別指導」と言えるのかどうか疑問に感じるところです。

あえて個別指導塾を選ぶからには、みなさん講師にじっくりと勉強をみてもらうことを期待されると思うのですが、マンツーマンではなく1対2、1対3などという形になった場合、直接指導してもらう時間が分割されることになります。たとえば1時間という指導時間で1対2の指導が行われる場合、講師が1人のお子さんに割く時間は30分ということになります。

もちろん、1人の子に問題を解かせている間にもう1人を見たりと、時間のロスが出ないように工夫して指導が行われるのですが、いつも2人の生徒がタイミングよく問題を解き終わったり質問したりするわけではありませんので、待ち時間はどうしても発生してしまいますし、指導時間が均等にならないことも出てくるでしょう。また、講師自身も2人の生徒を同時に教えるとなると、その都度頭を切り替えなければならないので、指導の質がきちんと保たれるかというという点に不安が残ります。

授業料と取るか、講義の質を取るか

授業料は1対1より1対2以上の方が安く設定されている場合がほとんどなのですが、料金が安いというだけで選択をするのは少々危険で、生徒2以上のデメリットについてよく知った上で判断されることをオススメします。最悪の場合はほとんど自習をしているのと変わらないような状況になってしまうこともありますので、お子さんが1対2以上の指導を受ける場合には注意を払い、問題があるようでしたら塾に相談する、1対1に切り替えるなどの対処をしてください。

多様化していく個別指導塾

当初は、「集団授業ではなく家庭教師さながらの個別指導をしてくれる塾」「質問がしやすく自分のペースで勉強ができる塾」というのが最大のセールスポイントであった個別指導塾ですが、個別指導を行う塾がさほど珍しくなくなってきた現在では、さらなる差別化を図って各個別指導塾で様々な取り組みが成されています。

以前は、難関校の受験を目指しているような子よりも、勉強が苦手で成績をあげたい、学校の授業を補いたい、苦手科目を克服したいという子の方が、個別指導塾を選ぶことが多かったように思いますが、現在では「難関校受験対策にこそ個別指導塾!」という選択をするケースも多いと聞きます。

現在の多くの個別指導塾は、ただ単に個別指導を行うというだけでなく、各塾が独自の指導ノウハウを持ち、受験などに精通した質の高い講師陣を備えている所も多く、様々なニーズに対応できるようになってきています。もし、お子さんが集団授業よりも個別指導に向いていると判断される場合や、通常の学習塾に通っていたけれど成績があまり伸びなかったという場合には、個別指導塾が大きな選択肢の一つとなるでしょう。

インターネットを通した個別指導も

また、最近ではインターネットを利用してマンツーマン指導を行うところも出てきています。インターネットのテレビ電話などを介してオンラインで講師と生徒が繋がり、リアルタイムで指導が受けられるというもので、機器さえあれば自宅でも指導が受けらます。

このシステムによって、どんなに距離が離れていても希望の講師から指導を受けられるので、「個別指導塾に行っているけどなかなか良い先生にめぐり会えない」という悩みも解消します。個別指導塾は今なお進化し続けているのです。